治療における一番大切な過程

2022.05.23

お久しぶりです、歯科医師の嶋田です。

この度日本顕微鏡歯科学会より認定医として承認して頂きました。

https://endo-natural-dent.jp/news/20220518/

 

顕微鏡を使用する利点は拡大された術野で精密な治療を行える事だけではありません。

診査・診断の質も大きく変わり提供できる治療の選択肢も増えます。

そしてそれらを記録する事で口腔内で何が行われているのかを患者様と共有して治療を進めていく事が出来ます。

顕微鏡を使いこなすようになるにはトレーニングが必要になりますが得られるメリットは大きいと感じております。

 

 

その顕微鏡が最も使用される治療として歯内療法が挙げられます。

先日米国歯内療法専門医である石井宏先生が講師をされている藤本研修会の歯内療法コースに参加しました。

1年間歯内療法を学ぶ年間コースです。

1年を通して科学的な根拠に基づく治療を学び患者様の真の利益になる医療を提供したと思います。

 

歯内療法に限らず処置に入る前には必ず診査・診断を行い

考えられる治療法のメリット、デメリットを患者様と共有して方針を決定していきます。

 

 

治療技術が重要視されがちですが一番大切な事は処置に入る前の診査・診断になります。

この過程を間違えいわゆる誤診をしてしまうと

どんなに優れた治療技術を提供出来たとしても問題を解決する事はできません。

 

 

患者様の話をよく聞き、何が問題で困っているのかを考え、

解決する為にはどんな診査が必要なのか、

どんな治療が考えられるのかをしっかりと診断していく必要があります。

そして専門医や他科の先生と協力して対応しないと解決する事が出来ないかなどを見極めなければなりません。

 

 

石井先生から診査・診断の難しさ、そこから人間が知る事が出来る病態の限界を教わり

歯内療法の奥深さを再認識しました。

歯内療法における世界の潮流についても聞く事ができ最新の情報を知る事が出来ました。

 

 

1本の歯を残し機能させ長持ちさせる為には歯内療法だけでは達成できません。

歯周治療、その後の修復処置まで行ってはじめて達成されます。

悪いイメージのある抜歯も長持ちさせる事が出来ないと診断された場合、治療選択の一つになります。

納得いくまで担当した歯科医師と話し合う事をおすすめします。

 

 

今回学んだ事を生かし患者様の真の利益になる医療を提供するべく日々取り組んでいこうと思います。