ラバーダムが当たり前の歯科治療 〜相模原市橋本のエンドウ豆の歯医者さん〜
2019.08.24
当院では、根管治療時にほぼ全ての症例においてラバーダムを使用しています。
その治療が保険診療、自費診療関わらずです。
最近、患者さんから
「ラバーダムを保険診療でも使用してくれますか?」
と聞かれることも多くなったので、まずお答えを最初に載せます。
理事長の遠藤です。
ラバーダムって何??
という患者さんが多かったんですが、
最近は患者さんからよく聞かれる事が多くなりました。
根管治療(神経の治療をする事)際に、
使用する事が多いのがラバーダム。
このようにお口の中で歯だけが露出するようにする事で、
唾液が入らないように出来る等のメリットがあります。
引いた感じで見るとこのような感じです。
メリットをまとめると
このような感じで、やらないよりかはやった方が良いんだろうなあ、
って患者さんでも分かると思います。
実際、
3.43年後のラバーダムを用いた生存率は90.3%であり、
ラバーダムを用いない場合(88.8%)より有意に高かった
(P <.0001)
(引用元:The effect of rubber dam usage on the survival rate of teeth receiving initial root canal treatment: a nationwide population-based study. Lin PY1, Huang SH2, Chang HJ3, Chi LY4)
の論文もあり、ラバーダムの有意性は自明です。
であれば、使うのが当然でしょ!?
と思うでしょうが、なかなかそうゆう事にはなってないようです。
2014年の論文では、こんなデータがあります。
根管治療する際のラバーダムの使用率。
⑴アメリカの普通の歯医者さん
:毎回60%、時々29%、使用しない11%
⑵歯内療法学会(歯の根の学会)に所属している歯医者さん
:毎回25%、時々27%、使用しない48%
⑶日本の普通の歯医者さん
:毎回 5%、時々40%、使用しない55%
(引用元:Current trends in endodontic treatment by general dental practitioners:
report of a United States national survey J Endod. 2014 May;40(5):618-24)
どう思いますか?
この数字の受け取り方はそれぞれでお願い致しますm(_ _)m
当院の状況は初めに書きましたが、ほぼ全ての症例で使用しています。
ほぼというのは、掛けられない症例もある場合があるからです。
今まで述べてきた話を歯科医師で共有している訳ですが、
そこでの結論は治療の成績が少しでも良くなるのであれば、
ラバーダムは必ず使用しよう!
というのが我々の見解です。
使用しないという意見の方にもそれぞれ意見があると思うので、
それを踏まえて、患者さんご自身がどこで治療するか決めて頂けたらと思っています。
ラバーダムの扱いができるようになってくると色んな症例で使用できるメリットもあります。
当院では、ダイレクトボンディングの際や、
小児歯科のシーラントの治療等でも使用しています。
研修医から上がって来た歯科医師はラバーダムを使うのは当たり前と大学で習って来て、患者さんにもそれが普通と言わんばかりに治療しています。
若い先生だから心配になると思う患者さんも多いかもしれませんが、医療は日進月歩。
常に新しい技術・知識がアップデートされています。
今ある必要な勉強を、今どれだけ出来て、常に研鑽して、それを患者さんにいかに還元できるか。
経験も大事ですが、歯科医療はここが重要だと考えています。
だから私も若い先生たちに負けないよう、常に勉強です!
元々当院ではセカンドオピニオンが非常に多いです。
歯について気になる事があれば、気兼ねなく来院して頂けたら幸いです。