マルチディシプリナリーアプローチ(補綴コース)を受講
2022.11.20
こんにちは。歯科医師の安村です。
落ち葉散りゆく今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
10月29,30日,11月12日13日の4日間で
マルチディシプリナリーアプローチ(補綴コース)を受講してきました。
マルチディシプリナリーアプローチとは専門家が共同してチーム医療を行うことで、
今回は被せ物、義歯の専門家の先生から4日間講義を受けてきました。
10月29,30日は被せ物の講義と実習で
今回のテーマは「精度を追求した被せ物を作ること」でした。
精度を追求した被せ物を作ることで歯と被せ物の隙間がなく、
虫歯や歯周病の再発を防止することが出来ます。
この2日間では高度な被せ物を作製するために
実習を交えて渡辺先生に指導して頂きました。
被せ物を口腔内に装着するまでの治療工程の間には気をつけることが沢山あり、
その治療の流れを1つずつ基礎的な所から丁寧に治療出来る様に勉強しました。
座学では咬合論を中心に、
1つの被せ物を入れるためにも全体の噛み合わせについての理解が無いといけないことを学びました。
機能的な咬合面を作るために高精度な咬合接触点を付与することに対しては
初めて学ぶことも多く大変勉強になりました。
実習では普段の臨床で被せ物を作る工程は歯科技工士さんにお願いしているのですが、
今回は技工士さんが普段している作業も実習で行いました。
日頃行わない作業で苦戦しましたが少人数のセミナーだったため、
先生が細かく確認してくれながら進めたので有意義な実習が行えました。
1つ1つの基礎を丁寧にすることで精度の高い被せ物を作れることを今回のセミナーで再認識することが出来ました。
11月12,13日は義歯(総義歯、部分床義歯)について実習を交えて指導して頂きました。
今回のテーマは「人生100年時代における新たなる有床義歯治療」でした。
近年平均寿命が伸びていく現代においてより重要になってくるであろう義歯について上濱先生の熱意のこもった講義を受けてきました。
入れ歯は作り始めてから完成までに必要な手順があります。
まずはお口の中がどのような形態をしているのか型取りを行い、
出来た模型で入れ歯の設計を行います。
次に噛み合わせの高さを決めるためにお口の中に装置を入れ噛み合わせの高さを決めていきます
次に完成予定と同じ形の模型で噛み合わせやお口の中で安定するかを確認し、
問題なければ完成となります。
この一連の流れの中で一つでも大きなエラーが出てしまうとお口の中で合わなかったり、
噛めないといった症状が起きてしまいます。
座学では診査診断時によく口腔内の観察が必要なこと、
設計の段階から最終的な完成を予測して治療を始めることが大事であることを教わりました。
実習では義歯製作の初めである型取りから実習を行い
技工士さんによる咬合調整のコツについても教わったので、
今後の臨床に活かしていければと思います。
またセミナー終了後には日常の臨床での疑問を相談させて頂き、
当院の環境で活かせる治療法など親身に相談に乗ってくださりました。
この4日間で被せ物と義歯について勉強していきましたがやはり基礎基本が大事だということを再認識しました。
今回学んだことを繰り返し復習し、今後の臨床に活かしていければと思います。