関東歯内療法学会のサマーセミナーに参加
2023.10.21
金木犀の匂いがして良い季節ですね。
8キロのダイエットに成功していましたが食欲の秋の為かややリバウンドして焦りを感じています。
副院長の嶋田です。
先日関東歯内療法学会のサマーセミナーに参加してきました。
関東と言いつつ東北や四国から参加されている先生方もおりとても賑やかな会でした。
会場が母校であった為少し懐かしく感じ、学生の頃によく行っていたお店がなくなって悲しみもありました。
今回のテーマは”根管洗浄を考える”
という事で歯内療法における重要なプロセスである洗浄について色々と勉強してきました。
前半は現在日本で使用可能な洗浄法をすべて実習し体験してきました。
普段使用しない機材や新しくなった機材に触れそのメカニズムやそれぞれの効果を検証する事ができました。
各社様々な洗浄器具を発表している為直接話を聞く事もでき大変有意義な時間でした。
後半は著名な先生方による現在の根管洗浄と
最新の機材を用いての洗浄効果などの講演を聞いてきました。
根管洗浄に絞った内容のためとても濃い内容でした。
特に歯科用レーザーを用いた話は面白く勉強になりました。
レーザーは多くの歯科医院で導入され始め様々な治療でその効果を発揮しています。
歯科用レーザーにも色々な種類があり限定的な使用では15年程前より保険診療でも使用可能になっており適応の範囲も広がってきています。
これからますます注目される機材の一つではないかと思います。
近年レーザーを用いた歯科治療はホットトピックで
特に注目を浴びているのが歯周病治療での使用ではないかと思います。
歯周病治療で行われるMINST(低侵襲非外科治療)とは
10年程前に提唱され歯茎を切開せず細く小さい器具を用い拡大視野で行われる治療です。
現在ではこのMINSTの術式を独自にアップデートさせ、
歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)や歯科用内視鏡(ペリオスコピー)用いて更に術野を拡大し、
小さい器具の使用にレーザーを併用する事で切開を行う外科治療と同等の結果を得ようという動きがあります。
実際に外科をせずに重度歯周病を治療し治癒に導いているヒーローのような歯科医師や歯科衛生士はいらっしゃいます。
ですが、術式が確立されてはおらずサポートされるエビデンスの少ない治療法なので
多くの歯科医院で本格的に行われるのはまだまだ先の話かも知れません。
近い将来歯茎を切らずとも当たり前に重度歯周病が治せるような時代が来るのかもしれませんね。