日本口腔インプラント学会 専修医

2025.04.17
副院長の嶋田です。
先日表題の資格を取得しました。
この資格は学会の治療指針に沿って”日常的”に安全なインプラント治療が行えているかどうか判断する試験に合格した際に与えられます。
日本口腔インプラント学会 専修医になる為には、
先ず学会指定の研修施設に所属し、
1年間口腔インプラント学について基礎から学習する必要があります。
私が所属している研修施設では、
1年の研修後、数年インプラント治療の研鑽を積んで施設内での筆記試験、
症例報告などを行い認定医として認められる必要があります。
その後研修施設内で推薦を受け学会で行われている”ケースプレゼンテーション試験”を受ける事ができます。
学会指導医の先生方の前で自分が行ったインプラント治療が
治療指針に沿って”日常的に””安全に”行えているかをレントゲンや口腔内写真を提示しながら説明し、
内容について細かく口頭試問を受けます。
ポイントは、
①継続的に正しく当たり前の事を行えているか
②行った治療を言語化して伝えられるか
③質問に対して適切な受け答えが出来るか
などです。
安全な治療とは、
・適切な資料(CT,口腔内写真,細かいレントゲンなど)を取り診断できているか
・理想的な位置に埋入し、必要な骨幅/歯肉を確保でき長期的な予後が期待できるか
・患者、術者共に満足した経過であるか
・インプラント治療部位だけでなく一口腔単位で安定しているか
などです。
合格後は学会に自分が行った症例を数例提出し、
良好と認められれば晴れて日本口腔インプラント学会 専修医となります。
たくさんのインプラント治療の勉強会等がありますが、
それを受講するだけではなく、
このように学会が提示した基準を勉強してクリアすることで得られる資格となります。
今後はより複雑な症例に携わり、論文など執筆を行いながら専門医を目指すことになります。
トラブルの多い分野ですが安心安全のインプラント治療を提供すべく日々の治療に邁進していこうと思います。