削らない治療:ダイレクトボンディング 相模原市橋本の歯科・歯医者エンドウナチュラルデンタルオフィス
2017.09.02
9月に入り、暑くない8月もあっという間に終わり、涼しくなってきましたね。院長の遠藤です。
ブログも1か月に1回以上更新したいなと開院してからずっと思っているのですが、ネタはあるのに書けない…のが続いてしまっています(>_<)
さて、9月に入り、気持ちも新たにと、どうしても書きたい内容があったので更新していきます。
今回は表題の通り、
『ダイレクトボンディング』
についてです。
ダイレクトボンディングって??
と思う患者さんがほとんどだと思いますが、歯科治療の中では比較的新しい治療のひとつだと思います。
実際私自身大学では教わっていませんが、どのような治療かというと、
【むし歯のところだけ削って、歯科医師が直接歯の形態を構築する治療】
(上の画像の歯ですが、どこを詰めたかは後で、治療前の画像も添付してあります。)
一般的に奥歯がむし歯になったときは、保険治療の範囲では銀歯で治療することがほとんどです。
その場合は、型取りをして模型をおこして、それを技工士さんに送り作ってもらい、それを接着剤で装着する間接治療になります。
このダイレクトボンディングという治療は、保険治療でも使うことが多いコンポジットレジンという材料をメインで使います。
むし歯をピンポイントで削ったあとにそこに直接コンポジットレジンを詰めていき、形態を作り、固めて終わりという直接治療になります。
この治療の利点としては、まずひとつとしては、むし歯のところだけを削り、治療するために健康な歯を削らなくてすむということ。
もちろん、間接治療でも無駄に健康な箇所は削らないのですが、間接ということはアンダーカット(このような部位の事で、いわゆる死腔)があったりすると、上から間接的に作ったものを装着しようとすると矢印の箇所が死腔になり、装着物がぴったりしずらいです。そのため、間接法の場合はアンダーカットにならないよう健康な歯も少し削らなければならなくなることがあります。
直接治療の場合、コンポジットレジン自体に接着力があるため、このようなところにもギュウギュウと詰めることができ、これで接着するとサンドイッチの形になり逆に外れにくくなります。
余計な歯を削らなくても済みます。
以下の画像をみてみてみると、それが良く分かりますが、
削らなければならないところだけを削り、健康な歯をなるべく残すように形成しています。
これを金属にしようとすると、左の穴と右の穴を繋ぐ箇所も大きく削らなければなりません。
このように利点が多いため治療として取り入れているのですが、欠点としては、新しい治療のため長期性(何年保つか)はまだまだ立証されておりません。
しかし、汚れが目立ってきた場合は再研磨が可能ですし、欠けた場合も再修復は容易にできます。
かみ合わせの力が強い方には向かない治療かもしれませんが、強度に関しては材料も自費治療用のコンポジットレジンを使用する事、調整をしっかりすることで改善しております。
そして、今述べたように当院では自費治療用のコンポジットレジンを使用するため、当院ではダイレクトボンディングは保険治療の範囲外になります。
治療時間も最低1時間以上取らせていただき、コンポジットレジンが最大限に力を発揮できるようにラバーダムというマスクを装着した上で乾燥状態で行います。1歯4万円~になりますので、ご希望がある方は担当医にお尋ねください。また、新規の患者さんでこの治療を希望の場合は電話かHP上からご予約下さい。
さいごに、最初の画像の治療前、あとを載せます。
いかがでしょうか?
形態を回復するのが、歯科医師の技術力に委ねられるので、まだまだ今後も技術力の研鑽は必要になります。
歯科医師チームではもっともっとたくさん勉強・練習をして最良の結果(どこを治療したか分からない)を目指していきたいと思います!!
今回のブログは以上になりますが、先述した通り、ネタが沢山ありますので、時間があるときにちらほらと更新していきたいと思います。