精密な歯科治療へのこだわり

2020.12.07

2020年も残り僅かになりました。

記憶に残る1年になりましたね。

歯科医師の嶋田です。

 

 

今回は名古屋でご開業されている井野泰伸先生の講演会に行ってきました。

日本歯内療法学会の専門医であり、またダイレクトボンディングにおいても御高名な先生です。

井野先生の1日通しての講演会はもう無いかもしれないとの事でとても貴重な時間になりました。

また今回も広い会場で人数を制限した中で行われました。

 

 

午前は先生の歯科治療に対する情熱をお話しして頂きました。

井野先生は自由診療のみで診療をされており、

その真意は治療の質を確保するためとの事でした。

 

私も同感です。

 

日々自分の歯だったらどう治すか?を考え仕事をしています。

保険診療は素晴らしい制度ではありますが、

1.なるべく健康な歯を削りたくない

2.出来るだけ神経を残したい

3.歯を長持ちさせたい

4.綺麗な天然の歯のようにしたい

5.病院に通う回数を少なくしたい

といったニーズに保険診療のみの環境下では叶えられないと思う事があります。

賛否分かれるトピックですが実感しています。

 

お昼休みはご飯を食べながら鷲野崇先生の講演を聞きました。

鷲野先生は留学先で修復治療を深く学ばれた先生です。

修復治療で使用する材料の種類の各メーカーの特徴などをお話しされとても勉強になりました。

 

午後はダイレクトボンディングと専門にされている根管治療の内容を惜しみなく教えて頂きました。

最小限の切削で行うダイレクトボンディングの手技を動画を交えて解説して頂きました。

ダイレクトボンディングは良い治療ではありますが、形態や部位など環境よっては適応しづらい事もあります。

先生がなぜ根管治療だけではなくダイレクトボンディングにも特化しているのかよく分かりました。

 

根管治療は初回治療がとても大切になります。

何度も治療をしている歯はとても予後が悪くなります。

再治療になると成功率が40%くらいになるという文献もあります。

初回の治療をしっかりと時間をかけ短期間で終わらせる事の重要さを再認識しました。

 

一つ一つの手技がとても丁寧で気付けば動画を前のめりで見てしまいました。

また井野先生がダイレクトボンディング、根管治療等で使用している器材を紹介して頂き

とても参考になりました。

 

残り1ヶ月、そして来年もまた患者様の期待に応えるため質にこだわり精密な治療を心がけていこうと思います。