Overlay preparation seminer 『橋本会』

2025.04.13
やっと寒さが落ち着いて春らしくなりましたね。医院長の新井です。
今回は、当法人の理事長が運営している、歯科医師の勉強会『橋本会』にて
法人内セミナーを受講しました。
参加者は法人内の歯科医師だけでなく、
北は山形、南は大阪と各地から数名の歯科医師の先生も参加し、
ナチュラルデンタルオフィス橋本にて
外部の先生をお招きしたセミナーを受講しました。
講師の先生は、接着分野において有名な二宮佑介先生と榊航利先生のお二人に来ていただきました。
むし歯を削った歯に対してレジン(樹脂の詰め物)を充填する際やセラミックの被せ物をsetする際、
脱離しないよう、予後が長く持つようにと、
接着とは歯科治療においてかなり重要な分野です。
詰め物や被せ物が欠けたり脱離すると、
再び歯を削って治療する必要があります。
しかし、歯は削れば削るほどダメージを受け、
治療を繰り返すと割れるリスクが上がり、結果的に抜歯となることもあります。
「Repeated Restoration Cycle」
というイギリスのDr.Eldertonが1990年に警鐘を鳴らした考え方があります。
歯を切削して修復しても、再治療のたびに歯質が失われ、最終的には抜歯に至るという考え方です。
引用)ザ・クインテッセンス 2022年12月号
どんな接着剤(セメント)を使うかだけでなく、
いかに防湿するか、歯に施す処置をするかで結果が大きく異なります。
しっかり接着することにより上記のような再治療のリスクを減らすことができ、
歯を長くもたせる可能性が高まります。
それほどに接着とは歯の保存に重要な意味を持ちます。
セラミックの被せ物には、インレー・アンレーという歯の一部を被せる物と、
クラウンという歯を360°全て覆う被せ物がありますが、
今回は接着の講義も受けましたが、
その中間のオーバーレイという被せ物についての術式についても学んできました。
通常、神経の無い歯や咬頭(歯の噛む面の山の部分)が全て削られていたり薄くなっている歯は、
破折しないように全て覆うクラウンを被せて歯を守ります。
しかしクラウンを被せるには歯の全周をかなり削る必要があるため、そこがデメリットでした。
その点オーバーレイは、
セラミックの接着の利点を活かすことで、
最小限の歯の削除量で歯の強度を上げることができます。
実習では、その形成方法について学びました。
講師の先生おすすめのバー(削る器具)を使って、切削する練習を行いました!
今回のセミナーから学べたことを活かし、少しでも歯を残す治療を患者さんに提供するために、
日々の臨床も1つ1つ丁寧にステップを踏んでいきたいと思います。
このような治療に興味がある方がいらしたらいつでも来院お待ちしております。